帰国キャリアドットコムが主催する第5回キャリプラトーク

2月13日、帰国キャリアドットコムが主催する第5回キャリプラトークがダウンタウンの日本食レストラン「コヨイ」で開催された。キャリプラトークとは、カナダ国内の様々な分野で活躍されている日本人ゲストによる「キャリアにプラスになるお話」をテーマにしたトークセッション(交流会)だ。今回は海外キャリアスペシャルということで電通のカナダ法人である電通ボス社の久保恵一氏、損害保険ジャパン日本興亜株式会社の高橋秀卓氏がゲストとして招かれた。
ゲストのお二人は日本とカナダ両方での就労経験や海外留学の経験もあり、現在ワーホリや留学中の経験を就活に活かす方法について実体験を元に主催者代表の岩渕社長のリードのもと、パネルディスカッションを行なった。

トロントにいるからこそ見えてくる世界情勢にアンテナを張る

日本とカナダの最大の違いは多民族国家であるかないかではないだろうか。特にトロントでは日常的に様々な言語を耳にすることも少なくない。留学している方に至っては、毎日違う国や文化から来た学生たちと机を並べ、一緒に勉強をすることのできる貴重な環境だ。そんなトロントだからこそ、日本ではあまり気にしなかった他の国のニュースにもより親近感を感じることができる。「今をどう過ごすか」という質問に対して久保氏は「いろいろな人に会ったり、本を読んだりすることでインプットをし、この先世界がどうなっていくかを考えるのが大切」と語った。
また、キャッチした情報を自分の頭で考えた上ではっきりと意見をするということは、日本と比べカナダではより重要度が高いスキルだ。特にグローバル化が進んでいる今日では、既に日本でも必要なスキルとなってきているのではないだろうか。
事実、久保氏と高橋氏も取引先の方とニュースについて語ったり、情報交換を積極的に行うことにしているという。こうして常にアンテナを張り、得た情報を共有することで新しいアイデアが湧いたり、やるべきことが見えてくるようにもなるそうだ。

英語で情報を集めたり、世の中で起きていることを異なるバックグラウンドを持つ方と話すのは難しい事かもしれない。だが、高橋氏が「人材採用ではチャレンジ力のある人を採用したい」と語るように、カナダでしか会えない人たちに出会うアクションをしたり、他国の友人と難しいテーマについて話し合ってみることが自分の視野を広げることにつながり、さらにそのような環境がここトロントにはたくさんあるため是非活かしてほしい。

日本と比べて自由な時間が多いワーホリ・留学生活だからこそ、自分と向き合う時間を持とう

ワーホリ・留学生活期間は、何よりも大切なのは自分の得意分野を増やしていくことではないだろうか。トロントは様々な文化が入り混じっているからこそ挑戦にも、失敗にも寛容だ。久保氏は「得意分野や自分の強みの数を増やすことでその人のバリューは高まる」と言う。留学中は日本での生活以上に自由な時間があるため、そういった新しい挑戦が比較的しやすいのではないだろうか。勿論英語を学ぶということ自体が挑戦だが、せっかくなら英語で自分の興味のあることを学び、相乗効果を狙ってみてもいいだろう。一方で高橋氏は「どうすれば幸せになれるか」を考えるのが大切だとも語った。カナダで勉強をしながら自分を見つめなおし、どうしたら自分のやりたいことができるか、そして幸せになれるかを考えるのも一つの方法だろう。

「もし転職するなら?」という質問にお二人は揃って「今と同じ仕事は選ばない」と語った。それはマイナスな意味合いではなく、新しい挑戦を続けていきたいからこそ出てきた言葉だ。チャレンジ精神をいつまでも忘れないお二人のように今回のトークセッション参加者だけでなくトロントに留学をしている方、ワーキングホリデーで来ている方にも挑み続けることを忘れずに今できることを全力で取り組んでいくことに期待したい。