「PCスキルあります」
履歴書や面接でこう言っただけで、かつては十分アピールになっていた時代もありました。しかし現在、特に海外では、PCを扱えるということだけではなんのアドバンテージにもなりません。「じゃあ、具体的に何ができるの?」と突っ込まれてしまう前に、ビジネスにも活用できる十分なスキルと知識を身につけておきましょう。
実際、PCスキルってどこまで求められてるの?
海外インターン、ワーホリ先でのアルバイト、そして海外就職。いずれの場面でも、PCスキルは「できて当たり前」とされがちな一方で、実は思った以上に細かくチェックされています。特に日本人は「几帳面で正確」というイメージを持つ方も多く、PCスキルへの期待値も高いことでしょう。期待に応えるスキルと、それを効果的に伝える方法を知っておくことは、海外での就職活動を有利に進めるための大きな武器になります。
海外でも評価される!実践的なPCスキルとは?
海外で評価されるPCスキルは、基本的なOfficeソフトの操作に留まりません。実際の業務で役立つツールの使いこなしや効率的な操作方法が求められます。
Word・Excel・PowerPointの”その先”にあるスキル
基本的なOfficeソフトでは、以下のようなスキルが評価されています。
Word | 文書のスタイル設定、目次の自動生成、変更履歴の管理、コメント機能の活用 |
Excel | 関数(VLOOKUP、INDEX-MATCHなど)、ピボットテーブル、データの視覚化、マクロの基本 |
PowerPoint | 一貫性のあるデザイン、アニメーションの適切な使用、プレゼンテーション用の図表作成 |
今となっては必須となったofficeツールですが、単に「使えます」ではなく、使って「どのようなことができるのか」に注目されています。
Google Workspaceの操作
海外企業、特にスタートアップ企業ではGoogle Workspaceを使っているケースが多いです。
- Google Docs、Sheets、Slidesの基本操作
- 共同編集機能の活用方法
- コメントやSuggestionモードの使い方
- Googleフォームでのアンケート作成とデータ収集
仕事で使えるおすすめの最新ツール
Canva | 簡単にプロフェッショナルなデザインが作れるツール |
Notion | チーム共有のノート・タスク管理ツール |
Trello/Asana | プロジェクト管理ツール |
Slack/Microsoft Teams | ビジネスチャットとコラボレーションツール |
これらもGoogle workspaceと同様に無料で使えるツールですので、ぜひ一度触れてどのようなことができるのか把握しておきましょう。
地味だけど高評価のスキル
- ショートカットキー:Ctrl+C、Ctrl+Vのような基本的なものから、アプリケーション特有のショートカットまで
- タイピングスピード:海外は国内に比べてタイピングが速い傾向にあるため、速さは強みになる
- トラブルシューティング:基本的なPC問題を自分で解決できる能力
PCの基本的な操作はもちろんのこと、業務を効率化するための応用的なスキルを身につけておくと即戦力として評価されます。
海外就職や現地バイトで求められるPCスキルのレベル感
求人票には「MS Office: Intermediate」などと書かれていることが多いですが、この「Intermediate(中級)」「Advanced(上級)」のレベル感は会社によって異なります。
ここでは、一般的な目安をご紹介します。
Basic(基本):基本的な機能を使って、指示された作業ができる
Intermediate(中級):効率的に作業でき、一般的な関数や機能を自分で選んで使える
Advanced(上級):複雑な機能も使いこなし、他者に教えられるレベル
Expert(専門家):そのソフトについて深い知識があり、カスタマイズやプログラミング要素も扱える
Basic | データ入力、単純な計算式(SUM、AVERAGEなど) |
Intermediate | VLOOKUP、IF関数、ピボットテーブルの基本 |
Advanced | 複雑な関数の組み合わせ、マクロの基本、データ分析 |
Expert | VBAプログラミング、複雑なマクロ、高度なデータモデリング |
英語環境でのPC操作
また、海外でPCを使う際に意外と戸惑うのが英語表示のソフトウェアです。
日頃から、
- 日本語版と英語版の対応用語を覚える(例:「並べ替え」→「Sort」)
- 英語版のOfficeで練習してみる
- ショートカットキーを覚える(表示言語が変わっても同じショートカットが使える場合が多い)
これらの準備をしておくと、現地で慌てることなく作業ができます。
効果的なアピール方法①:履歴書・職務経歴書での書き方
具体的に書くことの重要性
「PCスキル:Word、Excel、PowerPoint」だけでは、どのレベルか、どのように使ってきたのかが伝わりません。以下のように具体的に書きましょう。
使用シーンを添えてアピール度アップ
単にスキルを列挙するだけでなく、実際にどのように活用したかを簡潔に書くと説得力が増します。
効果的なアピール方法②:面接での伝え方
伝わりやすいアピールフレーズ
面接では、具体的な例を交えながら自分のスキルレベルを説明しましょう。

Excelは中級レベルで、VLOOKUPやピボットテーブルを使って、営業部の週次データ分析を担当していました。特に複数シートのデータを統合する作業が得意です。
エピソードを添えるテクニック
抽象的なスキルの説明よりも、実際の業務でどのように役立ったかを話す方が印象に残ります。

前職では、毎月の売上レポートをExcelで作成していました。複雑だった手作業の集計プロセスを、VLOOKUPと条件付き書式を使って自動化したところ、作業時間を約70%削減できました。その結果、より詳細な分析に時間を割けるようになり、チームから高く評価されました。
苦手分野の伝え方
すべてのツールやソフトに精通している必要はありません。
正直に伝えつつも、学ぶ意欲があるということをアピールしましょう。

Accessのデータベース管理については基本的な操作は理解していますが、詳細なクエリの作成については現在勉強中です。オンライン講座を受講しており、1か月以内に中級レベルになることを目指しています。
まとめ:PCスキルは”当たり前”じゃない。伝え方がカギ!
昨今、PCスキルは「あって当然」と思われがちですが、その内容や活用経験は一人ひとり異なります。だからこそ、自分ならではの経験や強みを具体的に伝えることが重要です。PCスキルは、使い方次第で大きな武器になります。この記事で紹介した具体的なアピール方法を参考に、あなたならではのスキルをしっかりとアピールして、海外での就職活動を成功させましょう!