帰国後の再就職、仕事はどう選ぶ?キャリアの軸を決めるための5ステップ

会社選び・仕事選び

海外経験者のキャリア相談を受けていて、必ず聞くようにしているのが仕事選びの軸。
会社選びの軸とは、働くにあたって何を得たいのか、何を重要視しているのかなど、企業や仕事を選ぶ上での判断軸のことを指します。
「今回あなたの転職活動において、企業選びの軸はなんですか?」は面接で聞かれる定番の質問です。

しかし、きちんと答えられる人はごくわずか。

留学から帰国して初めて転職活動をする場合、何を基準に会社や仕事を選んでよいかわからないと悩んでいる人も多いと思います。

今回の会社選びの軸はもう少し拡大して、今後の「キャリアの軸」として考えていきましょう。
キャリアの軸は次の仕事だけでなく長いキャリアプランの中での軸を指します。
今回はそんなキャリアの軸の見つけ方をご紹介します。

キャリアの軸となる要素をさがそう

キャリアの軸を決めるにはまずこれまでの自分を振り返り、将来像を描くことが重要となります。
1〜3のステップに沿って自己分析を進めていきましょう。

Step1. これまでの経験をリスト化し、それぞれの満足していた点・不満だった点(辞める理由となったこと)を書き出す

留学から帰国すると、「英語が使える仕事が第一条件!」となる人も少なくありません。
しかし、本当にそれで良いのでしょうか。
仕事をやめて留学に行くことを決めたきっかけを今一度思い出してみてください。
前職に100%満足していたら、退職してまで留学・ワーキングホリデーに行くことを決意しなかったと思います。

いちばん大切なのは、
「退職を決めた本当の理由」と「どのような環境であれば退職しなかったか」を言語化すること。
そのためにはまず、何に満足していて何に不満を感じていたのかをしっかりと振り返りましょう。

リスト化の具体的な方法

まずはこれまでの就業経験をすべて書き出し、待遇面、職場環境、仕事内容、人間関係など様々な面から満足していた点、不満だった点を書き出しましょう。

第二新卒などキャリアが浅い人は、バイトや留学中の仕事なども加えて、それぞれの満足していた点、不満だった点を書きだしてみましょう。

書き終わったら全体を俯瞰して、最もモチベーションに影響していたことと、最も離職に影響したことをまとめましょう。

リストのまとめ方の事例例

Step2. 現在の自分の持っているスキルをすべて書き出す

次は現在あなたが持っているスキルの棚卸しを行います。
3つの視点からあなたのスキルを全て書き出していきましょう!

保有している資格や免許

タイトルの通り資格や免許を記入しましょう。
また、資格の取得時期も書いておくと、後々履歴書を作成する際に便利です。

  • 自動車免許など運転免許
  • TOEICなど語学資格
  • 宅建や簿記、保育士免許 など

実務スキル

この項目では仕事で培ったスキルを記載します。

  • 新規開拓営業スキル
  • 企画プレゼンスキル
  • 事務処理能力(社内外資料作成等)
  • トラブル処理能力 など

内面的なスキル

この項目ではあなたの魅力となる資質を掘り下げていきます。

  • 老若男女問わず親しくなれる
  • 相手の立場に立って発言ができる
  • 臆することなくどんどんチャレンジできる など

その他活用できそうなスキル

ここでは実務として使用したことはないが、仕事にも活かせそうなスキルを書き出しましょう。

  • 日常会話レベルの英語力
  • プログラミングスキル(独学でHTML○ヶ月、CSS○ヵ月)
  • Photoshop などなど

活かしたいスキル・伸ばしたいスキルを明確にする

最後に書き出したスキルの中で、
今後も伸ばしていいきたいor活かしていきたいものにはマル○をつけていきましょう。

逆に、できるけどやっていて辛いことや、ワクワクしないことなどはありませんか?
そういったスキルには△をつけて、仕事選びの際はそのスキルを活かす業務がメインにならないようにしましょう。

Step3. 将来自分がどうなっていたいか想像し、将来像の仮置きをする

転職時に将来像と聞かれると「どんな仕事をしていたいか」をイメージすると思います

しかし、仕事はあくまで人生の一部分。
好きなことや、面白いと思うことは変わる可能性があることを考えると、将来像は多角的に考えないといけません。

5年後どんな生活をしていたいか、家族は?働く場所は?自分の周りの人にどんな人間だと思われたい?自分はどんな人だと伝えたい?など5年後の自分のプロフィールを作成してみましょう。

どんなワークのスタイルが理想か

■働き方の理想は?
例)・リモートができる仕事がしたい
・全国はたまた世界飛び回れる仕事がしたい
・独立したい など

■理想の肩書(自分のキャッチコピー)は?
例)・日本と海外を繋ぐビジネスマン
・バリバリのキャリアウーマン
・家庭と仕事を両立できているワーママ・ワーパパ など
※どんな人と思われたいかを想像してみると良いですね!

ワークライフバランスはどのくらいが理想か

そして重要なのが、理想の生活(プライベート)も考えてみること。
例えば
仕事とプライベートのバランスについても
1年後はがむしゃらに頑張りたいので7対3
3年後は仕事に慣れて5対5
5年後は子育てもしていたいので3対7
など一度具体的に想像して見ても良いでしょう。
バランスを変えるためにスキルを付けてまた転職するのも有りですし、ライフステージに合わせて働き方のバランスを変えられる企業に勤めるというのも手です。

Step4. これまでの結果から、これからの自分に必要なスキルと大切にしたい価値観を考える

まずStep1からどんな環境であれば自分のパワーが一番発揮できるのかを見つけ出します。

「数字で目に見える評価に燃える」や「これまでになかったものを作り出すとき夢中になれる」など少し具体的に言葉にしてみましょう。

そしてStep2・3の将来像と今のギャップを知り、次のキャリアでどんなスキルを発揮し、どんなスキルを得たいのかを考えましょう。
今と理想の将来像のギャップが大きすぎる場合は、将来像を考え直すかギャップを埋める具体案を考える必要があります。

例えば10年後にはフリーランスで1000万円稼げるエンジニアになるぞ!!と理想を掲げていても、エンジニアのスキルゼロの状態から企業に雇ってもらうのは至難の業です。

目標が高い場合は仕事以外も時間も使っていき、勉強や資格取得などで将来像に近づけていきましょう。

Step.5 キャリアの軸を言語化しよう

Step.4まで終わったら、キャリアの軸を3つ書き出し、更に優先順位もつけましょう。
働き方が優先順位の上位に上がる人もいれば、スキル面や金銭面が上位にくる人もいて、キャリアの軸はあなたの価値観そのものであることがわかります。
まわりで仕事を探している人がいれば一緒にやってみて、比べてみるのも面白いですね。

さいごに

キャリア軸がないまま就活を進めるのは富士の樹海を闇雲に歩くのと同じようなもの。
将来像・目標という地図とキャリア軸というコンパスを持ち、人生を歩んでいってください。

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