「留学中やワーホリ中にどう過ごせば就職に役立つか・・・」
せっかく海外にまで来たのに帰国後の就職活動や転職活動のことを考えて、勉強にすら身が入らないというご相談を度々受けることがあります。
もったいない!
その方々が悩む原因としては「英語の勉強なら日本でもできると」ということ。残念ながらそれ自体は事実です。
では、留学やワーホリ中にしかできないこととは何でしょうか?
それは現地でしか得られない情報を掴み、様々なことを体験、体感することです。
しかし、人はすぐ忘れてしまう生き物。経験は記憶に残っても情報はあっという間に記憶から消えてしまいます。
せっかくの海外生活、感じたことは学びとして残していきたいですよね。
また日頃から情報をキャッチし、人に伝えられるようにする訓練をしておけばその思考のプロセス自体が就職活動に役立ちます!
今回は海外生活で感じたことや掴んだ情報を自分のものとして残していくための情報・思考の術をご紹介します。
留学・ワーホリ生活を有意義にする情報・思考の整理術 <5 Steps>
留学中、日常に溢れる情報や感じたことをノートや日記にメモしていているという人もいるのではないでしょうか。
そのような方は日頃からメモを見て思い出すという訓練ができているので良いのですが、その習慣がないとせっかく書いてあるをメモを見ても振り返っても「あれ何だっけ?」となってしまいます。
今回は情報をまとめて、人に伝えられるようにするための、5つのStepを用意しました!
ぜひ皆さんもやってみてくださいね。
Step1:日々の中で気になったことを書く
まずはここから!日常の中で気になったできごとや、目についたものを記録します。
その場にノートを持ち歩いていない場合はスマホなどでメモしておくと良いでしょう!
- StarbucksやMcDonald’sなどのトイレに鍵がかかっているのはなぜ?
- 夏場近所の公園にたくさんいたホームレスがいなくなったのはなぜ?
- 日本のTVCMは芸能人が起用されることが多いのに、こちらで放送されているTVCMは無名の人が多い気がする。本当?
- トロントの飲食店はすべて禁煙なのはなぜ?いつから?
などなど・・・
今回は「StarbucksやMcDonald’sなどのトイレに鍵がかかっているのはなぜ?」を題材にします。
Step2:理由を調べる(事実のみ)
これは私がはじめてカナダに来たとき、実際に気になったことでもありました。
「こっちではそういうもの」と思えばそれまでですが、そこから一歩進んで理由を探って見ましょう。
下記が私が調べた+カナダの友人に聞いたことです。
- トイレに鍵がかかっているのは管理・監視を徹底し、トイレで犯罪が起こることを防ぐため
- ドラッグの使用や売買、レイプや暴力、ホームレスの不法侵入などのトイレでの違法行為が社会問題になっていた
- 冬場、中で寝ようとする人がいる
- 備品が盗まれないように誰が入ったかわかるようにしている
- 犯罪を未然に防ぐため勝手に入れないようにしている
などなど・・・
防犯のためという意見が多く出てきました。
Step3:理由を知っての所感を書く
次に、その理由を知って自分の感じたことをまとめていきましょう。
犯罪は同じような場所で起こるもので、犯罪を撲滅するには犯罪の生まれる環境要因をなくしていくことが大事と以前本で読んだことがあったことを思い出した。今住んでいる地域ではそんな治安の悪さは感じないが、このような工夫の積み重ねで安全な環境が作られてきたのだろう。
日本のように、トイレがキレイに保たれる+プライバシーが守られるというのは、むしろ稀なケースなのかも知れない。
堅苦しい表現でなく、自分の書きやすい表現で良いので、思いつくまま書いていきましょう!
Step4:更に気になったことを調べて書く(派生させる)
自分の感想を書いていくと、新たな疑問がうまれることもあります。
そんな場合は更に調べていきましょう。
トイレがキレイということは、きちんと管理がされているということであり、「犯罪を未然に防ぐ」という役目も果たせているのではないか。
一方で、日本のトイレがすべてキレイで管理されているというだけではなく、日本国内でも公衆トイレなど夜間使えたりひと目につきにくい場所のトイレは管理がされておらず、犯罪率が高い。中に入ればひと目につかないという理由で、犯罪の場として使われる可能性高くなるのは世界共通なのだろう。
また、日本や韓国などアジア圏などにある「男女兼用トイレ」は世界的に見ると犯罪を助長すると考えられている。一方で世界ではLGBTQの人でも利用しやすいようジェンダーフリーのトイレを作ろうという動きも出ている。
話は逸れるが、夜間の公園のトイレで殺人事件にまで発展したいじめのニュースががあった。その時、公園などひと目につかないトイレの入口には防犯カメラをつけるべきなのではないか?という意見も出たが、人権侵害だという意見がありおじゃんとなった。
ジェンダーフリーのトイレの問題然り、安全と人権のどちらを優先すべきかという問題は今後も出てくるだろう。
書き出すと止まらなくなるので、このあたりで・・・。
Step5:まとめ(150文字以内でまとめる)
ここまで出てきた内容を150字以内にまとめていきましょう。
せっかく考えた内容を150字にまとめてしまうのはもったいない気がしなくもないですが、これがもっとも重要なステップ。
調べたことや考えたことを完結にまとめるという癖付けをしていきましょう!
情報・思考の整理術が就活に役立つのはなぜ?
この情報・思考の整理術は一つの疑問に対し、意見や情報を広げてからまとめるというステップを踏んでいます。
これは面接対策でも同じ。
例えば『これまでに最も大変だった経験はなんですか?』とい質問に対して、はじめから簡潔な文章をつくって対策をした場合、頭の中にそれ以上の広がりがなく、掘り下げられたときに言葉に詰まってしまう可能性があります。
簡潔な言葉にまとめる前に、広げるという作業がとても重要なのです。
帰国後の就活にむけた情報・思考の整理術
先程のプロセスを就職活動に置き換えてみましょう。
例えば、帰国後の転職活動で良く聞かれる
『前職で最も大変だった仕事はなんですか?』という質問に関して5Stepsで考えてみましょう。
・Step1:トピックの洗い出し
前職の仕事の中で大変だったことを書き出せるだけ書き出します。
・Step2:トピックの掘り下げ
Step1から1つトピックを選んで、その仕事の内容、大変だった理由、工夫した点、改善した点などをどんどん掘り下げていきましょう。感情ベースではなく、事実ベースで書くことがポイントです。
・Step3:事実を見返し自身の感想を加える
その経験から感じたこと、得たこと、学んだことなどを書いていきましょう。
・Step4:事実を振り返り次にどうしたいかを書き出す
1)その経験をどのように次の仕事に活かしていくの
2)次の仕事で同じようなことが起こった場合はどう行動すべきだと思うか
3)大変にならないように改善できるポイントはあるか
などなど、次の仕事へ意識を向け、その経験から活かせる内容を書いていきましょう。
・Step5:簡潔にまとめる
情報・思考の整理のときと同じく、150字にまとめてみます。
実際の面接ではもう少し長く話しても大丈夫ですが、150字にまとめてみることで、伝えるべきポイントを絞ることができます。
また、一度掘り下げて考えているので、面接で深く質問をされてもスムーズに答えることができます。
帰国後スムーズに、就職・再就職へと動き出すためには、帰国前までにどこまで準備ができていたかがキーとなります。
情報・思考の整理術を身に着けて、いつでも動き出せる体制を整えておきましょう。
もっともっと溢れる情報の整理をしたいなら・・・
日常に溢れる情報をもっと自分のものにしたいという場合、下記の本をおすすめします!
「メモの魔力」前田裕二 著
皆さんは『メモの魔力』という本をご存知でしょうか?
株式会社SHOWROOM代表で起業家の前田裕二さんの最新刊。
PR Timesに掲載された出版社の発表によると、2018年12月24日の発売前に合計7万部を突破!さらに、発売後の品薄状態を受けて25日には追加で7万部、26日には3万部が緊急重版となり、合計17万部の発行となったそうです。
『メモの魔力』について
いま最も注目される起業家・前田裕二による渾身のメモ術。
・メモで、目にする情報全てをアイデアに変える
・メモで、本当の自分を見つめ直す
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メモの魔力を手にした時、あなたは、何者にでもなれる。
*巻末付録には「自分を知るための【自己分析1000問】」を収録
ーAmazon商品説明より
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メモをとって情報をまとめるだけでなく、そこから自分ごとに落とし込むスキルが身につくことでしょう!
少し大変な作業なので留学・ワーホリに来たばっかりで、これからまだまだ時間がある!というかたは是非チャレンジしてみてくださいね。