ワーホリで”伝える力”が育った!コミュニケーション能力の伸ばし方

キャリアコラム

ワーキングホリデー(以下:ワーホリ)と聞くと、多くの人が語学力アップを期待しますよね。もちろんそれも大きなメリットの一つですが、実際にワーホリを経験してみると、語学力以上に価値のあるスキルが身につくことに気づきます。

それが、「伝える力」=コミュニケーション能力です。

「でも相手に伝えたくても英語がペラペラじゃないと、コミュニケーションなんて無理でしょ?」と思うかもしれませんが、大切なのはどう伝えるかの工夫と、相手と繋がりたいという気持ちなのです。

 

「伝える力」ってそもそも何?

コミュニケーション能力というと、「話すのが上手な人」というイメージを持つ人が多いかもしれません。しかし、実際のコミュニケーション能力はもっと幅広いスキルの組み合わせなんです。

相手の気持ちを考える力、相手の話をしっかり理解して適切に返す力、言葉だけでなく表情やジェスチャー、そして気遣いといった言葉以外の要素が含まれます。それらの総合スキルが、本当のコミュニケーション能力なのです。この視点で考えると、語学力が完璧でなくても、伝える力は十分に発揮できることがわかりますよね。

 

コミュニケーション能力は「ワーホリ」と「留学」どちらが身に付きやすい?

「海外でコミュニケーション能力を身につけたいけど、ワーホリと留学、どちらがいいの?」という質問をよく耳にします。

留学の場合は、学校という環境で体系的に語学を学べるのが大きな特徴です。同じ目標を持つクラスメートとの交流や先生からの丁寧な指導で、より正確な語学力が身につきやすいです。

一方、ワーホリの場合は、働きながら生活する中で「生きた」コミュニケーションを体験できるのが最大の魅力です。職場の同僚やお客様、近隣の人々など、様々な年齢層や職業の人たちと関わる必要があるので、教科書では学べない実践的な対人スキルが自然と身につきます。

 

ですので、語学留学で基礎を固めてからワーホリで実践経験を積むという組み合わせが最も効果的です。

 

ワーホリ中にぶつかった”伝わらない壁”

ワーホリに行けば自然とコミュニケーション能力が身につく、というわけではありません。実際には、多くの経験者が「伝わらない」体験を通じて、少しずつスキルを磨いていくのです。

英語がうまく出てこない

例えば、勉強でわからないところがあって先生に質問したいときや友人に悩みを相談したいとき、頭の中では言いたいことがはっきりしているのに、うまく表現ができずにフリーズしてしまう…こんな経験ありませんか?日本語でも言葉選びに迷うことがあるのに、慣れない英語となると相手にきちんと伝わるか不安になりますよね。

文化の違いで会話が噛み合わない

語学の問題以上に難しいのが、文化の違いから生まれるコミュニケーションのズレです。日本では当たり前に通じるニュアンスや察する文化が、海外では全く通用しないことがあります。

例えば、「What?」と相手に聞いた場合、「えっ?」といった驚きや不快感のあるニュアンスで受けとられてしまい相手との関係性によっては失礼に値してしまいます。また日本人的な控えめな表現も相手には含みのある言葉として受け取ってもらえず全く伝わらない、なんてことも。表面上の言葉だけでなく、その背景にある文化や価値観の違いを理解することの大切さを実感することでしょう。

 

これからワーホリに行く人へ、コミュ力を伸ばすコツ

では、これからワーホリに挑戦しようと考えている方に、コミュニケーション能力を効果的に伸ばすためのコツをご紹介します。

完璧な英語を目指さない

まず大切なのは、完璧な英語を話そうとしないことです。文法が間違っていても、発音が完璧でなくても、大事なのは「伝えたい気持ち」と、それを相手に届けるための工夫です。

間違いを恐れて黙っているより、まずは口に出してみましょう。ほかにも、わからないことを素直に聞くことも重要です。知ったかぶりをするより、「Sorry. I don’t understand. Could you explain it again?」と正直に言う方が、相手との信頼関係につながります。素直さは、どの文化でも好感を持たれる大切な要素です。

 

また、言葉に自信がないときは、表情やジェスチャーも加えてみるとより伝わりやすくなります。なによりその積極性こそが、コミュニケーション能力向上の第一歩なのです。

現地で困ったときに使えるジェスチャー&笑顔術

実際に現地で役立ったジェスチャーや表情のコツをいくつかご紹介します。例えば、困ったときの「申し訳なさそうな笑顔+肩をすくめるポーズ」は万国共通で「わからない、でも教えて欲しい」という気持ちが伝わりますよね。

他にも、

  • 道を聞くときは、地図やスマホを見せながら「ここはどこ?」という表情で指を指す
  • 注文に迷ったときは、他のお客さんの料理を指差して「あれと同じもの」と頼む
  • 値段を確認したいときは、商品を持って首をかしげながら「いくら?」の表情を作る

こうした「困った顔+具体的なジェスチャー」の組み合わせで、驚くほど多くのことが解決できます。そして何より大切なのは、「ありがとう」の気持ちを込めた笑顔です。これがあるだけで相手もより親切に対応してくれます。

「相手をよく見る」「聞き手に回る」習慣をつける

伝えた言葉がうまく伝わっているかどうか自信がないときは、相手の表情や反応を観察してみましょう。相手が理解しているかどうか、退屈していないかどうか、もっと詳しく知りたがっているかどうか。こうした相手の反応も見ながら、どういった言葉を選ぶとより伝わりやすいのか、話すスキルが自然と身に付いていくのです。

 

まとめ:ワーホリは、伝える力の”実践トレーニング”

言葉の壁を越えて人とつながる体験、文化の違いを乗り越えて理解し合う喜び、そして何より「自分の言葉で相手に気持ちを伝える」ことの大切さ、これらはすべて、ワーホリでの実体験を通じて初めて本当の意味で理解できるものです。

語学力向上はもちろん大きなメリットですが、それ以上に価値があるのは、人と人とをつなぐ「伝える力」を身につけることかもしれません。これからワーホリに挑戦する方は、語学の勉強と同じくらい、コミュニケーションの実践を楽しんでください。きっと、想像していた以上の自分に出会えるはずです。

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