「海外に興味ある?」就活面接でこの質問を突然投げかけられて、あなたはどう答えますか?単純な質問に見えて、実はこの問いには企業側の様々な意図が隠されています。
今回は、この質問への賢い回答術をご紹介します。海外経験の有無に関わらず、自分の強みを最大限アピールできる答え方を身につけましょう!
「海外に興味ある?」って突然聞かれる理由
就活面接で「海外に興味ありますか?」という質問は、単純に「英語が話せるか」を確認しているわけではありません。実はこの質問を通じて、あなたの適応力やグローバルな視点、そして今後のキャリアをどう見据えているのかを探ろうとしています。グローバル展開を進める企業では、海外との関わりは避けられないものになっています。ただ、「海外」という言葉には様々な意味が含まれます。出張ベースの短期滞在から、長期の駐在、あるいは完全な海外移住まで、企業によって「海外」の意味合いは大きく異なります。
この質問に対する「正解」はひとつではなく、あなたの本音と企業の方向性がマッチしているかが重要なのです。
面接官がこの質問でチェックしていること
面接官がこの質問で見ているポイントは主に3つあります。
- 配属の幅を探っている:将来的にどこでも配属できる人材かどうか
- グローバル対応力の見極め:異文化環境への適応力や柔軟性があるか
- キャリアの方向性確認:あなたの将来展望と企業の方向性に齟齬がないか
特に近年は、海外進出を強化する企業が増えており、海外拠点との連携が欠かせない業務も増えています。そのため、直接的な海外勤務がなくても、グローバルな視点や異文化コミュニケーション能力は重要視されているのです。
【タイプ別】「海外に興味ある?」への賢い答え方
留学・ワーホリ経験がある人
「はい、あります!」と言いたくなる気持ちはわかりますが、大切なのはその“理由”です。

アメリカ留学中にマーケティングの授業で現地企業のプロジェクトに参加し、国によって消費者心理が異なることを実感しました。こうした経験を御社のマーケティング戦略でも活かしたいです
ポイントは、「経験を企業でどう活かしたいか」に落とし込むことです。
海外経験はないけど興味がある人
経験がなくても、具体的な興味の方向性と理由を示せば好印象を与えられます。

まだ海外での経験はありませんが、学生時代から英語や異文化に興味があり、将来的には海外業務にも挑戦したいと考えています。まずは国内で経験を積み、必要な力をつけたいです
“今すぐ海外に行きたい”ではなく、“長期的に見据えている”という姿勢を伝えると好印象です。
特に海外には興味がない場合
無理に興味があるフリをするより、誠実に答えつつ柔軟性をアピールしましょう。

現時点では日本市場への理解を深めることを優先したいと考えています。まずは国内でのビジネスモデルをしっかり学び、実績を積みたいです。ただ、将来的に会社の方針で海外業務が必要になれば、それに適応する準備はあります。
「興味がない=不合格」ではありません。
正直でも、“前向きな姿勢”が伝われば大丈夫です。
逆効果になる答え方に注意!
よかれと思って言ったことが、実はマイナス評価につながることも。以下のような回答は避けましょう。
応募先によっては、「じゃあうちじゃない方がいいのでは…」と思われてしまう可能性が。業務内容より場所を重視している印象を与えてしまいます。
一見柔軟そうに聞こえますが、「自分の考えがない」「やらされ感がある」と受け取られるかもしれません。受け身ではなく、「どういう理由で行ける/行きたいのか」を自分の言葉で伝えるのが大切です。
可能性を自ら閉ざしていませんか?謙虚なつもりが、消極的・挑戦意欲がないと見られることも。話せなくても「学ぶ意欲があります」など、前向きなフォローが必要です。
具体性がなく、ただの憧れとしか受け取ってもらえません。実際は治安や語学、業務内容など現実的な制約もあるため、無計画さが伝わってしまいます。
面接官は、自社のビジネスに貢献できる人材を探しています。「海外」という単語に飛びつくのではなく、自分のキャリアと会社の方向性をリンクさせた回答を心がけましょう。
面接での印象がアップする+αの工夫
海外に興味があるかどうかを問われたとき、次のような工夫でより印象アップを狙えます。
企業研究を徹底する
応募する企業の海外拠点や事業内容を事前に調べておきましょう。「御社のシンガポール支社での新規事業に興味があります」など、具体的な言及ができれば、準備の良さをアピールできます。
グローバルな視点をもっていることをアピールする
単に「海外で働きたい」ではなく、「グローバルな視点で問題解決に取り組みたい」という表現の方が、より普遍的な価値を示せます。
自己成長とリンクさせる
「異文化環境での経験を通じて、コミュニケーション能力や柔軟性を高めたい」など、海外経験を自己成長と結びつけると説得力が増します。
さいごに:大事なのは「海外への興味」そのものよりも、その伝え方
就活面接での「海外に興味ある?」という質問は、単純な興味の有無ではなく、あなたと企業との「価値観のすり合わせ」を目的としています。「海外」という言葉に踊らされず、自分の本当のキャリア観を見つめ、それを企業の方向性と結びつけて伝えることが大切です。
「海外に興味ありますか?」という質問に、ただ「あります」「ないです」だけではもったいない。その背景や理由、自分の将来とのつながりをどう語るかで、面接の印象は大きく変わります。たとえ遠回りでも、あなたなりの考えをしっかり持って、等身大の言葉で伝えることが、企業とのマッチングを生む近道になりますよ。