海外営業への転職に興味を持つ人が増えていますが、「本当に自分にできるか」「どのくらいの年収が見込めるか」など不安も多いかと思います。
今回は、海外営業という仕事の実態・求められるスキル・キャリアパス・未経験者から挑戦する方法などを整理して解説します。
海外営業の仕事とは
具体的には次のような内容があります。
✅ 新規市場の調査・開拓
どの国・地域にどんなニーズがあるかを調べ、適切な戦略を立てる。異文化・法規・商習慣の違いを考慮。
✅ 既存取引先のフォローアップ
代理店・販売店との関係維持、納期/品質/クレーム対応など
✅ 提案・商談・価格交渉
有形商材/無形商材それぞれで、仕様・価格・納期などの交渉を行う。契約書レビューや輸出入関連の実務を伴うこともある。
✅ 戦略立案・計画
どの地域をターゲットにするか、どのチャネルを使うか、市場参入時のコストや現地対応などを含めた戦略を策定する。
✅ 出張や海外駐在
商談のための海外訪問、展示会参加、さらには現地法人・駐在という形で住む場合もある。
働き方としては、「日本国内を拠点に海外とのやりとりをする」というパターンと、「現地に赴任して駐在する」パターンがあります。駐在ありだと手当や待遇が良くなることもあります。
海外営業で扱う商材
有形商材(自動車・機械・食品など)
メーカー・商社が扱う典型的な輸出入品。自動車部品、工作機械、食品/飲料、化学品、化粧品などが代表例です。
技術仕様・品質基準が厳しいものも多く、品質管理や法規制(安全規格・輸出入規制など)の知識が必要。展示会等でのプロモーション活動も重要です。
無形商材(システム・コンサルなど)
ITサービス、ソフトウェア、コンサルティング、教育・研修、物流サービスなど。形はないが、価値をサービスや知識で提供するタイプです。
OEM・代理店を通すより、直販型・プロジェクト型が多いため、提案力やプレゼンテーション能力・折衝力が特に重視されます。
海外営業の年収と求人動向
海外営業を検討する際に気になるであろう、年収と求人動向を見ていきましょう。
業種・職種による年収差
平均年収はおよそ490万円前後とされ、営業全体の平均よりやや高めです。
有形商材と無形商材で差があり、無形商材の方が高い要求スキルを求められるため、年収も高めの設定になりがちです。
勤務地や海外駐在での待遇
駐在ありのポジションでは、駐在手当、生活環境への補償、住宅や子どもの教育の補助などが支給されることが多く、給与ベースも高くなります。
一方、日本国内を拠点に海外との商談や出張を行う場合は駐在手当はないものの、語学力や営業実績に応じて報酬が高めに設定されるケースもあります。
海外営業に求められるスキル・経験
語学力があっても海外営業で思うような成果が出ない……そんな悩みを抱える方は少なくありません。海外で本当に成果を上げるために必要なスキル・経験をまとめました。
語学力(英語・中国語など)
英語はもちろんのこと、中国語など市場によって必要な言語もあります。最低限、商談・メールや資料の読み書きができるレベルが必要です。
ただしスコアだけでは測れない部分も多く、実際の交渉や異文化コミュニケーションで使えるかが重視されます。
コミュニケーション力・交渉力
相手の文化的背景を踏まえた交渉力や対応力が重要です。単なる営業トークではなく、相手のニーズを正確に引き出す力が求められます。
法人営業や業界経験
法人営業(BtoB)の経験は高く評価されます。特に有形商材を扱う場合は、商品知識・取引構造・物流や関税の知識があると強みになるでしょう。製造業やIT業界など、扱う商材に関連する業界経験も有利に働きます。
未経験から海外営業に転職できる?
未経験者でもステップを踏めば海外営業への転職は可能です!
以下のステップで行動してみましょう。
- 国内で法人営業経験を積む:営業の基礎や数字管理、クライアント対応力を養う。
- 将来扱いたい商材に近い業界で経験を積む:商材知識や業界特有の要求を理解でき、転職時に説得力を持てる。
- 語学力や国際感覚を磨く:スクールや留学、オンライン学習などで強化する。
- 志望動機や自己PRを明確にする:未経験の場合は特に、学ぶ意欲や具体的な貢献イメージが重要です。
海外営業に有利となる資格
TOEICやTOEFLなどの語学資格はもちろん、進出先国に合わせて中国語やスペイン語なども評価されます。通関士や貿易実務関連の資格は、輸出入に関わる企業で特に有利です。
専門分野のエキスパートを目指すなら、商材に関連する専門知識を証明する資格取得がおすすめです。営業スキル関連の研修や認定資格もアピールに活用できます。
海外営業への転職を成功させるポイント
海外営業職への転職では、グローバル市場で通用する実践的なスキルをいかにアピールできるかが勝負の分かれ目となります。
分析力・戦略立案をアピール
「どの地域でどの商品が売れるのか」を分析し、戦略的に提案できると評価されます。志望動機や面接で、具体的な市場分析や拡販計画を示すと説得力が増します。
異文化への適応力を強調
留学・旅行・国際交流など、異文化環境での体験を具体的に語れると強みになります。商習慣やマナーの違いを調べ、対応できる柔軟さを示すことも効果的です。
まとめ
海外営業への転職は、語学力だけでなく、市場分析力や異文化適応力、法人営業の経験など多面的なスキルが求められる職種です。
未経験からでも段階的にスキルを積み上げることで挑戦可能であり、駐在手当などの待遇面でのメリットも期待できます。グローバル化が進む現代において、海外営業は将来性の高いキャリアパスといえるでしょう。
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