ワーキングホリデーは、年齢層によって目的や課題が異なります。
年齢ごとの特性を踏まえ、あなたの年齢に合わせた注意点を把握して戦略的なプランを練り、貴重な時間を有意義なものにしましょう。
18歳〜24歳:社会経験がない・少ない年代
この年代はキャリアの土台を築き始めた段階のため、ワーホリ中の行動が帰国後の就職活動に直結します。
新卒での就職を捨ててワーホリに行くという選択になる人も多いため、それが今後の自分のキャリアプランに必ずしも必要なことなのかどうかをよく見極めてから決断しましょう。
【注意点】憧れだけでは就活で苦戦する
「海外で働きたい!」という憧れが先行し、ワーホリの目標が曖昧になりがちです。
帰国後の就職活動では、ワーホリを「空白期間」と見なされがちです。そのリスクがあったとしても「絶対にワーホリ」に行くという強い意思と明確な目標が必要です。
面接でのアピール

インターンシップでは英語でのコミュニケーションの難しさに直面しましたが、ITの専門用語を自ら学ぶことで乗り越えました。この経験から、新しい環境でも主体的に学ぶ力を身につけました。
語学力の向上だけが目的ではなく、「現地のIT企業でインターンを経験する」「インターン生とのディスカッションを通じてリーダーシップを磨く」など、帰国後のキャリアに繋がる具体的な目標を立てましょう。
就職の面接で答えられるよう、ワーホリ中に、「どんな人や物事に」「どのように影響を受けたのか」を具体的に日記などに記録し、言語化する習慣をつけましょう。
25歳〜29歳:キャリアの転換期にある年代
すでに社会人として経験を積んでいる人が多く、今後の自分のキャリアに真剣に向き合う時期です。
「次のステップへどう繋げるか」をしっかりと考えた上でワーホリに行きましょう。
【注意点】キャリア断絶への不安が重荷になる
新卒時から積み重ねてきたキャリアを一旦捨ててワーホリに行くため、その後のキャリア形成への不安を大きく感じる年代です。
帰国後の再就職がうまくいかなかった場合に、精神的な負担が大きくなる可能性があります。
面接でのアピール

前職の接客経験にプラスして、ワーホリで培った実践的なビジネス英語と顧客対応力を活かすことで、御社での国際的な業務でも即戦力として貢献できると考えております。
ワーホリを単なる休暇としてしまうのではなく、今までのキャリアを見直し、新しいスキルを身につけるための「キャリアの再設計期間」と位置づけましょう。また、語学学校の友人の中だけで過ごすのではなく、現地の社会人や同業者の人達とも積極的に交流し、将来のキャリアに向けて新たなネットワークを築くことを意識しましょう。
30歳以上:専門性や作業の質が求められる年代
ワーホリの年齢制限におけるタイムリミットが近づいています。
希望する国によっては最後のチャンスとなることもあり、また、ある程度の役職についている人も少なくない年代ですので、ワーホリが人生の大きな分岐点となる人も多いでしょう。
ワーホリが空白期間とならないよう、これまでのキャリアをどう発展させて活かしていくか、戦略的な視点が大切です。
【注意点】「今さらなぜ?」の質問攻めに備えよ
30歳を越えてからのワーホリは、企業からは「なぜその年代で今さら?」と疑問を持たれ、面接でもその点について問われやすい傾向があります。受け答えに困らないよう、しっかりと対策をしておきましょう。
企業は30代に、これまでの経験を活かしたマネジメント能力や、即戦力として働けることを期待しています。
面接でのアピール

ワーホリで培った、価値観の異なるメンバーを統率するスキルと、前職でのマネジメントの経験を掛け合わせることで、御社の海外事業の成功に貢献できると確信しております。
面接の際には、ワーホリは、グローバルな視点や語学力を身につけて専門性を深めることを目的とした「戦略的なキャリアチェンジ」の一貫であるということをアピールしましょう。
まとめ
どの年齢層であっても、ワーホリの経験はあなたを大きく成長させてくれる、とても貴重なものです。
ワーホリでの「経験」を、帰国後のキャリアにどう「活かすか」を具体的にイメージすることが、年代別の課題をクリアする鍵となります。「海外で生活すること」への憧れだけでワーホリへの参加を決断するのではなく、事前に具体的な目標を設定して臨むことで、現地での行動や選択にも一貫性が生まれ、より有意義な経験となるでしょう。
