志望動機が「楽しそう」でもOK?好印象につなげる伝え方

キャリアコラム

「志望動機は何ですか?」

就職活動や転職活動中に必ず直面するこの質問。実は、多くの人が「この仕事、楽しそう!」という気持ちから特定の企業や職種に興味を持ちます。しかし、そのまま「楽しそうだから志望しました」と伝えると、あなたの本当の熱意や適性が伝わらず、面接官に「深く考えていないな」という印象を与えてしまうかもしれません。

この記事では、あなたの「楽しそう!」という気持ちを、面接官に「この人と一緒に働きたい!」と思ってもらえるような志望動機に変える方法をご紹介します。

 

「楽しそう」がNGと言われる理由は?

まず、なぜ「楽しそうだから」という理由だけでは不十分と言われるのか、その背景を理解しましょう。

表面的な理由に聞こえる

「楽しそう」という言葉だけだと、その仕事について深く調べていない、または一時的な興味しかないように聞こえてしまいます。就職活動は、長期的なキャリア構築の第一歩。その企業や業界について十分に理解していないと、入社後のミスマッチの原因になります。

仕事の本質を理解していないと誤解される

どんな仕事にも大変な面や厳しい面があります。「楽しそう」という表現だけだと、仕事の楽しい側面しか見ていないように思われ、「現実的な理解ができていない」と判断されるリスクがあります。特に海外経験者は、「海外ではこうだった」という先入観から日本企業の働き方を正確に把握していないケースもあります。

企業側が求める熱意が感じられない

採用担当者は「長く働いてくれる人材」「本気でその仕事に取り組める人材」を求めています。「楽しそう」という理由は、「楽しくなくなったらすぐに辞めるかも」という疑念を生じさせてしまいます。特に海外からの帰国者には「すぐにまた海外に行ってしまうのでは?」という懸念を持たれることもあるのです。

 

「楽しそう」を強い志望動機に変える3つのコツ

では、「楽しそう」という気持ちを、どのように説得力のある志望動機に変えればよいのでしょうか。ここでは3つのコツをご紹介します。

なぜ楽しそうと感じたのかを深掘りする

「楽しそう」と感じた具体的な理由を掘り下げてみましょう。

例えば、

  • 具体的な業務内容のどこに魅力を感じたのか
  • 企業の社風や理念のどこに共感したのか
  • その仕事を通じて、どんな成長が期待できると思ったのか

留学やワーホリの経験がある方であれば、日本企業のどんな点に魅力を感じたのかを明確にすると良いでしょう。あなたの海外経験と志望動機を結びつけることで、説得力が増します。

 

自分の経験とつなげる

「楽しそう」という感覚は、実はあなたの過去の経験や価値観と密接に関連しています。自分の経験と志望する仕事がどうつながるのかを考えてみましょう。

例えば、留学中にホームステイ先の子どもに日本語を教えた経験から「教育に関わる仕事が楽しそう」と感じたのであれば、その経験から得た気づきや成長を交えて説明できます。

「なぜその仕事に興味を持ったのか」を自分の経験と紐づけて説明することで、単なる「楽しそう」から一歩踏み込んだ志望動機になります。

企業や業界に貢献できる視点を加える

企業は「自社に貢献してくれる人材」を求めています。あなたが「楽しそう」と感じた仕事で、どのように貢献できるかを考えてみましょう。

  • 自分のスキルや強みをどう活かせるか
  • 海外で得た知識や視点をどう活かせるか
  • その企業や業界の課題解決にどう貢献できるか

「自分が得るもの」だけでなく「自分が与えられるもの」の視点を加えることで、採用担当者に「この人と一緒に働きたい」と思わせる志望動機になります。

具体的な回答例:NG例とOK例を比較!

では、実際の面接ではどのように答えればよいのか、NG例とOK例を比較しながら見ていきましょう。

NG例:「なんとなく楽しそうだから」

内容を貴社の仕事は楽しそうだなと思い、応募しました。海外経験を活かせそうな業務内容だと思ったので、ぜひ働いてみたいです。

この回答では、「なぜ楽しそうと感じたのか」「どのように海外経験を活かせるのか」が具体的ではなく、熱意や本気度が伝わりません。

OK例:「○○の経験から、この業界に強く興味を持ちました」

イギリス留学中に現地の小売店でアルバイトをした経験から、異なる文化におけるマーケティングの違いに強い関心を持ちました。特に、日本製品が海外でどのように受け入れられ、現地の嗜好に合わせて変化していくかを目の当たりにし、日本と海外をつなぐ貿易業界で働くことに魅力を感じています。貴社は日本の優れた製品を世界に発信する取り組みを積極的に行っており、私の『異なる文化間の架け橋になりたい』という想いと貴社の理念が合致していると感じました。海外での経験を活かし、日本製品の魅力を世界に広めることに貢献したいと考え、志望しました。

 

  • 海外経験のどの部分から興味を持ったのかが明確
  • 企業の理念と自分の価値観のつながりが示されている
  • 具体的に貢献したい内容が伝わる

OK例:「○○のスキルを活かして、この企業で成長したい」

ニュージーランドでのワーキングホリデー中、現地のツアー会社でガイドとして働いた経験から、『人との出会いを創り出す喜び』を実感しました。特に、異なる文化背景を持つ人々に日本の魅力を伝える中で、コミュニケーション能力や臨機応変な対応力を磨くことができました。貴社の旅行プランナーという職種は、私のこうした経験とスキルを最大限に活かせる仕事だと考えています。また、グローバルな視点から新しい旅の形を提案している貴社の革新的な姿勢に共感し、私自身も成長しながら、お客様に忘れられない体験を提供する一員になりたいと考え、志望しました。

  • 海外で得たスキルと志望職種の関連性が明確
  • 企業の特長への理解と共感が示されている
  • 自己成長と企業への貢献の両方の視点がある

 

ポジティブな志望動機で好印象をゲット!

「楽しそう」という気持ちは、志望動機の出発点としては素晴らしいものです。仕事を楽しいと感じることができれば、モチベーションも高く、長く働き続けることができるでしょう。もちろん、志望動機を考える際は、企業研究もしっかり行ってください。企業の理念や事業内容、今後の展望などを理解した上で、あなたの「楽しそう」という気持ちがどこから来ているのかを考えると、より説得力のある志望動機になります。

最後に、面接では自信を持って伝えることも大切です。海外で様々な困難を乗り越えてきた経験は、あなたの強さと適応力の証です。その自信を持って、あなたの熱意を伝えてください。きっと面接官に「一緒に働きたい!」と思ってもらえるはずです。

ポジティブでありながらも深みのある志望動機で、就職活動を成功させましょう!

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